軋箏(あっそう) 正倉院の古楽器復元について
 千年以上前にアジア大陸の西端から中国大陸、朝鮮半島を経由し、日本にさまざまな楽器がわたってきました。その中には姿を消してしまったものや、ほとんど演奏されなくなったものもあります。
 それらの失われた音の響きをよみがえらせようと、1970年代から日本の国立劇場によって古代楽器の復元が始まりました。1300年の歴史を持つ奈良東大寺の正倉院に残る楽器の断片や中国の古い書物などを研究し、材質、構造などをできるだけ忠実に復元し、当時の「音」を再現する試みで、これまでに約25種類の管・弦・打楽器が復元されました。1998年からは、仏教教団真如苑の支援により作曲家一柳慧氏を中心とする復元運動がこれに加わり、金属打楽器を含む8種類が復元されており、今後も復元活動を進めていきます。
声明衆 声明について
 声明は、インドの「五明(声明・因明・医方明・工功明・内明)」の一つから仏教に受け継がれたもので、法要で僧侶が唱え、声をもって悟りに導くものをいいます。