−正倉院復元楽器とヨーロッパ伝統楽器が創造する現代の音楽−
いにしえのアジアで奏でられた「古代楽器」はシルクロードを経て日本に伝来し今は、奈良正倉院に貴重な遺物として保存されていますが、その中には断片しか残っていない「幻の楽器」が存在しています。
「千年の響き」実行委員会(委員長:作曲家一柳 慧氏)は、この「幻の楽器」に着目し、これまでに行われた復元の業績を踏まえ、あらたに、復元された東洋の古代楽器と西洋の伝統の響きとの共演を通して、今は失われてしまった古代の響きを、現代の新たな音律としてよみがえらせ過去と現代を結ぶ新しい音楽を生み出す演奏会を企画しました。
2000年9月に行われた「時の佇い」公演を皮切りに、2001年は国内6ヵ所、2002年にはヨーロッパ4ヵ国のカトリック聖堂で「千年の響き」演奏会を開催。また、2003年には東京でヨーロッパ公演記念コンサート「邂逅」を催しました。
現代音楽を代表する2人の作曲家一柳慧氏、権代敦彦氏をはじめ、日本を代表する演奏家が出演し、復元された古代楽器とヨーロッパ伝統楽器、声明が融合した新たな音の空間が創出されました。
またこの演奏会には、宗教界からカトリック女子パウロ会と真如苑が協賛しています。両者は、これからの時代には、より文明や文化、宗教の違いを越えた融和の必要性があるとの願いから、この演奏会を世界に融和のメッセージを送り出す機会と考えています。
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